2013年9月25日水曜日

不安神経症

不安神経症とは、強い不安やそれにともなう身体の症状を主な症状としたもの全てを指す病気です。

 

不安神経症に含まれる病気


元々、不安神経症、恐怖症、強迫神経症と呼ばれていたものが、まとめられたものです。
特異的恐怖症(高所、閉所、雷、動物など)、社会恐怖症、強迫性障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などが含まれます(DSM-Ⅳ)。

 

主な症状


症状の現れ方は様々で、急激に強い不安が起こるもの、数時間から数日かけて少しずつ不安が継続するもの、
ずっと不安な状態が続いているものがあります。
ひどい恐怖や動悸、息切れ、発汗、嘔吐感などが現れることもあります。
症状が起きないように、不安になる場所や行動を避けようとして日常生活が不自由になることが多く、重くなると外に出ることもできなくなってしまいます。

 

不安神経症の治療


薬物療法とカウンセリングなどの心理療法が有効とされています。
一般的に不安を緩和する薬が処方されますが、そのほかの症状によって処方が変わります。
治療については、医師とよく相談しましょう。カウンセリングや心理療法を併用することも効果的です。また、普段から規則正しい生活を送ることも、回復を助けます。不安が強かったり、長く続いたりしている時は早めに精神科、心療内科に相談してみてください。



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2013年9月18日水曜日

こころの病で休職中 本人編(2)

休職初期の段階と休職期間中について、前回はお話しました。
今回は、休職後から復職に向けてのお話をしたいと思います。

 

家族を頼る


休職に入る前・休職期間中・復職に至るまでの間、いちばん頼りになるのが家族です。
病院に一緒に行ってもらう、薬の服用を確認してもらうなど、こころの病は一人で治そうとせず、家族に協力してもらいましょう。

 

職場との連絡


職場の担当者とも、1ヶ月に一度は連絡を取り合えるようにしておきましょう。
会社では休職期間を定めています。それまでに復職できるのか、休職期間を延長できるのかなど、現在の症状や状況を話しておくことによって、職場もいつ復帰できるのか、サポート体制はどうするのかなど、双方で対応策を考えることができます。

また、職場とつながっていられることでで、安心感も得られるということもあります。
ご自分で連絡を取るのが困難な場合は、家族に連絡を取ってもらうと良いでしょう。

 

仕事を始めるタイミング


症状改善と体力の回復によっては、復職したり、新しい仕事(職場)についたりすることが可能になるでしょう。

しかし、焦ってはいけません。現在、復職しても再休職してしまう方が多いということが問題となっているのです。
早く復職しなくてはと焦るあまり、再発してしまうケースが多いのです。

休職・復職を繰り返すことは病状の悪化にもつながります。
現在、心の病においても服薬と休養を充分に取ることによって、体力の回復と精神症状の改善が見込めるようになってきています。

焦らず、主治医、家族、職場とも相談をしながら、タイミングを見極めて復職していきましょう。



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2013年9月11日水曜日

こころの病で休職中 本人編(1)

こころの病で休職すると、休職期間中のこと、また復職のこと、思い悩むこと多いものですよね。
今回はこころの病で休職中の様子や対処について、お話します。

 

こころの病とは


こころの病とは、心理面が原因によって起こりうる病気です。

「うつ病」
耐え難いほど落ち込んだ気分が続き、何ごとにもやる気や興味を失ってしまいます。

「神経症」
強い不安を覚えたり、発作に襲われたりすることによって、パニック障害などを引き起こします。

「心身症」
胃痛や頭痛、機能障害など身体症状として表れます。

これらはストレスが主な原因となって起こる病気ですが、人間関係、環境など様々な要素が含まれると考えられています。

 

休職初期


休職したばかりの時は、身体が思うように動かないという方も少なくありません。
朝、起きようと思っても思うように身体が動かなかったり、食欲がなかったり、薬の副作用から眠気があったり身体が重かったり…症状は人それぞれです。

症状によっては、自分のことを怠け者のように感じてしまうかもしれませんが、休職しなければならないくらい身体やこころに負担を強いてきたからこそ、今は休養が必要なんだと思いましょう。

 

休職中期


薬は服薬を始めてから2週間は経過をみないと、その薬が合っているのか、効果があるのか分かりづらいかもしれませんが、服薬・休養が充分にとれ始めると落ち着いてくることが多いものです。

気をつけてほしいのは、こころの病は風邪などとは違い、一気に治る・良くなるというものではなく、治療期間も症状や経過によって人それぞれだということです。
体調の良い日もあれば、すぐれない日もあります。

症状が落ち着き外出できるようになると、病院と平行してカウンセリングを受けたり、グループケアに参加される方もいます。
ご自分に合った治療方法を、主治医と相談しながらすすめていくことが大切です。
あせらず休職中は充分な休養を取り、体調の回復・改善に努めましょう。


次回は、復職についてお話します。



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2013年9月4日水曜日

親から見た虐待(2) ~予防と対処~

今回は虐待の予防と実際に起こった際の対処についてお話しましょう。

 

予防


まずは虐待が起こらないようにすることが大切です。
当事者だけでなく、周りができるサポートについても見てみましょう。

・ 当事者
困ったときは親や友人、保健師、産婦人科の医師などに相談しましょう。
初めてのことがたくさんありますから、わからないことやうまくできないことがあって当然です。
また、周りに協力してもらい、自分だけの時間をとるなどリフレッシュする時間も大切に。

・ 家族
主に子育てを担当する親が一人で抱え込んでいる可能性があります。
母親にまかせきりになっていないでしょうか?何か困っていることや手伝えることはないか聞いてみましょう。
また、子育てをしていることを当たり前だと思わずに、感謝したり、頑張っていることを評価し、言葉で伝えてみましょう。

・ 周りの人
時々連絡をとってみましょう。当事者のグチを聞いたり、代わりに子どもと遊んだりするだけでも、随分お手伝いになります。

・ 相談機関を利用
ほとんどの自治体、家庭支援センター、教育センターなど公共の施設で子育て相談、教育相談を無料で行っています。
気持ちを話したり、子どもとの接し方を学んだり考えたりできます。
ママと子どもが参加できるグループワークで、子どもとの遊び方、あやし方を教えてくれるところもあるようです。

 

起こってしまった際の対処


虐待をしてしまっている親の多くが、虐待をやめたいと思っています。
でも、一度虐待が本格化、習慣化してしまうと、なかなか本人の力だけではやめることができません。
そんなときは専門家のサポートが必要です。

・ 病院で治療を
もしお子さんに怪我をさせてしまったら、すみやかに病院へ連れて行きましょう。
そのままにしておくと、後遺症が残ったり、命に関わったりすることもあります。

・ 通報する
配偶者が虐待をしている場合もあります。
自分で止められない場合は児童相談所に通報するのもひとつの方法です。

虐待を防ぐこと、止めることはできます。
周りと協力して、虐待を少しでも減らしていきましょう!



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